気がつけば死語になってたなーー。 「ブルー・トレイン」って言葉。 いつのまにか、死語になっていた。 一応本気で知らない人に説明すると(そんな人がいたらちょっと悲しいが)昔は寝台夜行特急(急行もあった)のことを、「ブルー・トレイン」って言ってたんですよ。 20系、14系、24系、583系と特急寝台用車両は車体が青いからそのまんま「ブルー・トレイン」ってね。 別に「ブルー・トレイン」に代わる言葉が生まれたわけじゃないけど、ただ、ひたすら「ブルー・トレイン」っていわれる寝台夜行が激減してしまったので、言葉自体が死語になりかけているという悲しい事態なわけで。 昭和の鉄オタ少年にとっては花形だったのにねーー。 毎年ダイヤ改正ごとにさりげなくなくなっている。 東京発の九州行きブルトレなんていつのまにか「さくら・はやぶさ」と「富士」の二本だけですぜ。 (二本もあるという言い方もできるが……) 新幹線東京-博多間開通後の80年代でも5本も走っていたのにねえ。 ま、正直なところ、新幹線・高速道路・地方空港の整備がほとんど日本全域に行き届きつつある現在となってはブルトレの需要などあるはずもないのが現実なんですけど。 金銭の余裕のある層は新幹線・航空+現地宿泊、リーズナブルな移動では高速バス、と見事にニーズに合わせて上手く住み分けているし。 そこにブルトレの入る余地ってのは、ちょっと見えない。 ま、それでも新幹線・航空便最終より遅く出発で、到着時間が次日新幹線・航空便始発便到着時間よりもはやいものはぎりぎり一定の需要があるようで、今残っている夜行列車のほとんどがこうしたダイヤで県庁所在地クラスの都市と東京乃至大阪を結んでいる。 とはいえ、これも落ち葉拾い的なニーズに過ぎないし(これらの区間もガチのライバルの高速夜行バスが満席状況になってはじめて席が埋まるような状況)、また発時間・着時間ともにブルトレ需要に見合う新規のニーズの見こめる区間というのもちょっと見当たらない。 一度、個室メインでビジネスユースを主眼に置いた新コンセプトの285系なる新車を導入し「サンライズ瀬戸・出雲」としてブルトレ需要のなかでもベストに近い状況である東京-高松・出雲市間に設定、需要喚起の積極策にでたが、いまいち成績が揮わなかったらしく、設備投資による新規需要拡大という流れにもならなかった。 (「瀬戸」に関して言えば、「サンライズ」化して一時は鉄オタが押し寄せ客が増えたが、ブームが去った後は固定客が他に流れて客が減ったという噂もあるが本当だろうか……。) その中で異例の好調なのが「トワイライト」、「カシオペア」の札幌行き豪華ブルトレなのだが、これは特例中の特例なので、これが他区間のブルトレの参考にはまったくならない。 新車入れてもダメ。新規路線も作れない。 もう、ないない尽くしなのだが、とはいえ、現在運行している区間はどうするのよ、と思ったりもする。 ほとんどのブルトレはもう車齢20年から30年であるわけだからいい加減次世代車のことは考えなくてはならない時期じゃありません?? 確かにこれ以上はなにもないような列車もあるっちゃあるけど、それこそスクラップアンドビルドで。 例えば、東京-大阪の「銀河」なんてのはいくらライバルの高速夜行バスが何本も設定されようともお互いの都市規模からいって潜在需要はどこまでもあるわけだからさあ。 こことかこそ、285系いれてみたりしない?? で、区間も延長して姫路-大宮なんてどうよ。 ってこれじゃ川島令三だな。 あと、実は新規路線で東京-松山間ってのはありなんじゃないの??とひそかに思ったりしている。 現在「サンライズ瀬戸」がお盆・年末年始などの時期のみ延長運転しているが、あくまでも延長運転なので高松-宇多津間を重複運転していたり、ダイヤも対松山シフトでは全くないので使い勝手は最悪。 しかし、ダイヤを組みかえればそこそこ需要があると思うがどうか。 45万都市の松山に途中10万クラスの今治、新居浜が控えている。人だっているし。というかつくって。元ジモティーとして。 ただなーーー。松山って拠点性がな(略)。あ、でも住友の新居浜があるから。と軽く希望。 これで所要時間12時間以内ならば、ありだと思いません??東京-松山って飛行機の便数少ないくせに航空以外の選択肢となると6時間かかる新幹線+特急か、13時間かかる深夜高速バスしかない。どちらも息がつまるよーー。 (というか、東京-松山の航空はシェア占有しているから本数少なくして、その分新幹線の競合路線などにスロット回しているとしか考えられない。と僻んでみる) ともあれ、「あさかぜ」の車両置き換え時とかには考えて欲しいなぁ。付属で5、6両でいいから。 あと、タブーかもしらんが、新幹線夜行。 保守点検の関係があるからさすがに夜中走らせろとは言いませんが。 というか、普通にのぞみの東京発新大阪行き最終と新大阪発博多行き始発をつなげてみない??。 6時間新大阪にそのまんま、停めて。 これを実行するためのハードルってなんだろ?? やっぱり組合?? とはいえ、やっぱり夜行列車は飼い殺しで絶滅の方向なのかなぁ。 ふと、思い出すのよね。 遠い昔、国鉄末期の確か昭和51年頃、国鉄合理化策の1つに夜行列車全廃案ってのがあったのよねぇ。 当時は東北・上越新幹線も開通していないし、高速だって東北道も関越道も中国道も完成していない時期だったし、まだ、全国的に夜行列車の需要ありまくりな時期だったので結局お流れだったけれど。 ともあれ、ってことはつまり、ニーズをぶっ飛ばしてまでも、夜行列車ってコスト的に合わないってことでしょ。 いわんや、現在において夜行列車を残す意味とはって感じですな……。 それにJR化後は会社をまたぐ長距離列車ってのは敬遠されがちって話だしねぇ。 個々の列車をみれば活路があるものもあるけど、やっぱり全体でみると縮小以外ありえないし。 無くなるものはどうやっても無くなるってことなのかなぁ……。 ただ、今の夜行寝台のメインの2段の開放B寝台は設備も価格も、あまりにもお寒い。 いくら鉄シンパの私でも絶対乗らない。 こんなものをだらだら空席だらけで走らせるのならさっさと廃止したほうがいいと思う。 |
2003.03.25