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明菜 よもやま話 その11

「トラックダウン」


明菜に関する??くだらない昔話のひとつ。

「トップ・テン」で「LIAR」がランクインしていた頃。 ある週、明菜は出演拒否をしたのだが、その理由が「アルバムのトラックダウンのため」というものであった(時期からいって「CRUISE」だろう)。 この理由に司会の和田アキ子は「わたしはトラックダウンなんて一度も付き合ったことなんてないですけれど」と欠席理由に不服そうなコメントをしたと記憶している。
子供の頃のわたしはフーンそんなものなの、と思っていた。
―――が、今改めて考えると相当ふるっている。アッコは「トラックダウンに付き合ったことがない」かっっ。
「トラックダウン」というのは、個別に収録した歌や楽器のバランスなどの最終調整を行い、マスターテープにまとめる作業のことをいう。
つまり楽曲演出の最終取りまとめ作業であり、楽曲の制作で1番重要といっても過言ではない作業ともいえるわけである。
その作業にこの時既にデビュー20年の歌手、和田アキ子は一度も付き合ったことがないっっ。

この時の明菜が欠席したのはなにか別の理由であって、それを誤魔化すための言い訳であるとかどうとかというのは私はわからない。 とはいえ、明菜はその時既に「不思議」や「クリムゾン」などのボーカルと楽器のミキシングのバランスがめちゃくちゃなアルバムを何枚も作っていて彼女なりのねじれた美意識を発露していたので、 そこで彼女が楽曲のトラックダウンに参加するというのは、充分ありえる理由である。
というか、それ以前に楽曲の制作作業にかかわっていないことを堂々と断言する歌手がいるというのが、ある意味驚きだ。
和田アキ子という歌手って一体、なんなのだろうか。彼女はこの十年以上前に見せた厚顔無恥さをそのままにしているように私には見える。
「歌手だと思っているのはあなただけ」という今の彼女の状況は昨日今日で作られたものではないな、ということを改めて認識させられる。

と、今回は明菜ではなく、アッコのよもやま話なのであった。


2004.11.21
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