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よしながふみさんへのフォロー


こんなにたくさんの読者の方が訪れるとは思わなかった昔、ついよしながふみさんに対する暴言に近いテキストをアップしてしまった。―――もちろんここでいっていることが今あらためて間違っていたという気はないが、あらためてみるにちょっと書き方が失礼だなぁと思わざるをえない。 ――とはいえ、アップするなり、どこかの本に載せるなりで人に見せた時点で自分の文章は自分のもののようであって一方自分のものではないと思っているので、安易に削除したりはしないが、そのかわりフォローめいたことを一応言ってみる。


実はあれから、よしながふみさんの漫画を結構読んでみたのよ。「なんでここまで自分とこの人の漫画はあわないんだろう」と思って。
で、10冊近く読んだんだけれども、いまいち答えは見つけられず。もちろん作品を好きにもなれず。
ただね、この人の漫画を好きというやおらーが結構いるだろうなぁ、彼女の作品でやおい論かきたくなる人はいるだろうなぁ、というのは読んでいてよくわかる。いたいほどよくわかるのよ。 それくらいにやおい向けフォーマットの作品である程度しっかりした作品であるというのは確か。
でも、それらがなあんかどうしてか、ことごとく自分的には「ツボ」にならないんだよなぁ、不思議と。
変なやおいツボを刺激されるというか。微妙に絶妙にずれている。いたいいたいいたい、そこじゃねぇよ、という感じ。だったらむしろ全然つぼじゃないところを押してくれたほうがありがたいよ、という。彼女の押すやおいツボはわたし的にはそんな感じなんだよね。
とはいえ、「よくあるつまんない作品」といって一蹴できない違和(――画に関してはともあれ、ストーリーに関してはやおいとしてよくできているのよ、ホント)がどうしても彼女の作品には残るわけで―――それはいったいなんだろう、と。


ただひとつ、彼女の作風でこれはイヤだなぁとはっきりいえることがある。
彼女の作品ってなんか編集の企画会議ですんなり通りそうな、設定に妙なキャッチの強さがあるのね。それがなんかいやなんだよね。
「西洋骨董洋菓子店」における「洋菓子つくりの世界」とか、「1限目はやる気の民法」の「法学部のゼミの世界」とか、「ソルフェージュ」の「音楽教師の世界」とか。
いわゆるレディース誌、青年誌にある職業モノ、How to モノに近い――その世界に関する雑学も知ることができちゃうよ、というそんなノリがどうにも受けつけないんだよなぁ。
しかもその世界を愛しすぎて思わず書いてしまったというのならいいんだけれども、どうにも付け焼刃っぽくってそう思えない。「西洋骨董洋菓子店」の洋菓子知識とか、お菓子の専門書をそのまま引用したんじゃないかと思える違和感があったし。 とにかくメインの物語と作品の設定とがしっかり融合しきれているようにあんまり思えないのね。
なもんだから、どうしても裏の編集会議というか、マーケティングの匂いがどうしても濃厚に漂ってきてしまって。うーむ、という。


結局それはわたしが「やおい」というものを素人がリビドーに任せて書き殴っていた時代―――栗本薫が誰にも見せるつもりもなく「真夜中の天使」や「翼あるもの」を書いていたり、その後「コミケ」やら「小説道場」やらで様々なアマチュア作家が自分のためにやおいを好き勝手に書いていた時代を前提にしているからなんじゃないかなと思ったりもする。
やおいで商売しようとするなよ、と。やおいはパッションとテンションだろ、と。
まぁ、これだけ「やおい」が猖獗をきわめ、様々な出版社がやおいで商売するようになった今、マーケティングで勝負した作品があったっていいっちゃいいわけなんだけれどもね。
ただ、やっぱりわたしは古い人間なんで、なんか違うなぁ、と思ってしまう。

――って結局あんまりフォローになっていません。


2005.05.07
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