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さくさくレビュー 新居昭乃


新居昭乃という歌手も不思議な履歴のある歌手だなぁ。
デビューのきっかけは「金色の目」でのポプコン入賞、世界歌謡祭出場で、デビューシングルは藤川桂介・いのまたむつみコンビによるオリジナル劇場アニメ「ウィンダリア」の主題歌「約束」であった。 とはいえ、デビューの成績は芳しいものとは云えず、アルバム一枚出したきりで、メジャーからは潜行することになる。

以降、長い間彼女はコーラスなどの裏方の仕事につくようになるのだが、それらの中でアニメの主題歌や挿入歌、イメージソング(――もちろんゴールデンタイムにやるようなアニメでなく、ヤングアダルト向けのOVA作品などが主体)の仕事から、 アニメ少女/少年たちの支持を少しずつ受けるようになる。 それがひとつの形になったのが、97年。アニメ系の楽曲をコンピレーションしたベスト「空の森」と11年ぶりのオリジナル「そらの庭」をリリースし、この時点でようやくソロ活動の再開となる。

現在の彼女はアニメ界の歌姫といって過言でない位置にいるが、とはいえ、アニメソング界における大メジャーというわけでもない。 TWO-MIXや林原めぐみのように声優あがりの歌手がベストテンにランクインしたりというのが一時期あったりしたが、その頃でさえもやっぱり彼女のセールスは地味で、淡々としていた。 ただ、彼女の音楽のアニメ界への親水性というのは極めて強く、実際のセールスの以上の影響力を持っているように見える。 彼女の音楽は、業界を引っ張っていくパワーを持つハイブロウでディープなアニメマニア層に熱狂的に支持されている、という感じなのかなぁ。 ちょうど立ち位置的には、オールナイトニッポンをやっていた80年代の谷山浩子に近いかな、と個人的には思ったりもする。 現在のアニメ界の坂本龍一が菅野よう子だとしたら、松任谷由実が新居昭乃というか、そんな印象を私は持っている。

彼女の音楽の魅力は陰鬱さにあるとわたしは思う。どれも、外に向かっているというよりも、自分に向かっている歌で、 どこか突き抜けきれない。ひとりごとの呟きを結晶化したような歌というか、 どの歌も歌に薄い膜がかかっているような印象があって、いつも薄曇りで、鬱々としていて、カタルシス一歩手前で踏みとどまっている、そんな煮え切らなさがある。
と、こんな書き方をすると悪いように読めるかもしれないが、それがひきこもり世代のゆりかごの歌めいていて、なんとも心地よい。 透明な殻に包まれて、何者にも触れられない、何者にも届かない感じ。そんな場所にあえて踏みとどまって、外界の光景を眺めているような感じ。離人病の瞳に映る鮮やかな風景。 これこそが今のアニメマニアの、最大公約数的な心象風景なんじゃないかなぁ。 新居昭乃はリスナーに救済の手をさしのべない憂鬱な女神であって、手をさしのべないがゆえに、リスナーは安心して彼女の歌を鏡写しにして自己を慰撫することができるというか、そんな自己完結した構図があるようにわたしには見える。


業務連絡。
90年代前半あたりに、アニメやゲームのサントラ・イメージアルバムで披露してそれっきりの新居昭乃の作品をかき集めてコンピレーションとして発売するレコード会社ってありません?
彼女の所属するビクターのアニメ系音源は「空の森」「RGB」ってアルバムでコンピレーションされているものの、ファルコムとか、光栄とか、ユーメックスとか、他社のアニメ・ゲーム系のレーベルにある彼女の作品のサルベージは まったく行われていない状態でして、なんとかならんものか、とファンは思っているのですよ。一曲のためにマニアックなアルバム探すのかよ、という。 そこを他社にまたがる権利を整理して、それを一枚か二枚のコンピレーションアルバムにしてリリースしてくれたら、ファンはとっても嬉しい。 彼女のオリジナルアルバムの枚数から言って、なつかしアイドル系のコンピくらいの売上は期待できると思うんだけれどもなあ。そこそこ音源持っている光栄さんとか、4、5曲他社から音源借りて出してみません?


cover
 懐かしい未来  (86.10.21/ランクインせず) 

1.Ring Ring 2.月よ凍れ 3.金色の目 4.地図をゆく雲 5.美しい星 6.1999 7.約束 8.ロゼ・ルージュ 9.Sky Lounge
一言でいえば、「谷山浩子+飯島真理」。そんなアルバム。 ポプコン出身のオタク少女趣味シンガーソングライターということで、谷山浩子っぽさを漂わせつつも、レコード会社のノウハウから飯島真理っぽくなってしまったというか、 ちょうど飯島真理がビクターを移籍した時期だったんだよねぇ。 ビクター+加藤和彦+清水信之+アニメ映画テーマ曲のデビューシングル「約束」はあんまりにも「愛・覚えていますか」狙いなプロダクトといえるかもしれない。 アレンジは門倉聡、清水信之のお二方が担当で、結果、ポピュラリティーの溢れる同時代的なポップスに仕上がったが、本人の志向はどれほど反映されているかというのは極めて不明。 とはいえ、世界歌謡祭で歌ったおフランスな「金色の目」や、ドラマチックで壮大な「地図をゆく雲」あたりは今聞いてもいいし、「1999」や「Sky Lounge」も能天気な80'sSFアニメっぽくって微笑ましいし、 「ウィンダリア」エンディングテーマの「美しい星」は今でもまったく色褪せないトップクラスの名曲といっていいもの。 映画「ウィンダリア」の不発とともに彼女の作品も不発。レコード会社との契約も一年で終了。ここから10年近く彼女は主にセッションミュージシャンとして活動することになる。7点。

cover
 Goddess in the Morning  (96.3.10/ランクインせず) 

1.Reincarnation 2.Ucraine 3.Goddess in the Morning 4.Flower Crown 5.Tribute of Jungle 6.SAGA 7.14
新居昭乃&YAYOI(柚楽弥衣)のユニット、「Goddess in the Morning」の唯一のアルバム。 ZABADAK系のアーティストの集まるインディーズレーベル"biosphere records"からリリースしている。 彼女はこの時期から現在にいたるまで作詞、コーラス、ボーカル等でZABADAKのアルバムにも参加しており、上野洋子、丸尾めぐみ、れいちらとmarsh mallowなるバンドに参加していた時期もある。 そんなわけで、このアルバムは"ZABADAK系の新居昭乃"という佇まいで、 もちろんZABADAKの吉良知彦、保刈久明らが参加しているのだが、これがもう、なんだか凄い。 まさしく神々の音楽というか、超越したアルバム。 ジャンル的にはアンビエントでハウスなエスノなのだが、 そんなたるーんとしたトラックはまるで暁の頃にうつらうつらと見える紫色の幻のようで、神聖な匂いを感じずにはいられない。 相方のYAYOIのボーカルはプリミティブなパワー大爆発で、あんまりにも引きが強すぎるし、なんか音はピコピコしているし、 いつもの新居昭乃を求めている人にとっては「えっ」という作品だろうけれども、別物としてこれはちょっと忘れがたい。 「SAGA」「Goddess in the Morning」というあたりは、もうありえません。声の大伽藍というか、圧倒的。神々しいにもほどがあるぞ、という。思わず人類の歴史に思いを馳せてしまいまする。 この一枚を持ってこのユニットの解散はあまりにももったいない。9点。

cover
 空の森  (97.08.21/ランクインせず) 

1.星の雨 2.遙かなロンド 3.Moon Light Anthem 〜槐 1991〜 4.三日月の寝台 5.凍る砂 6.風と鳥と空 〜reincarnation〜 7.Adesso e forutuna 〜 炎と永遠 〜 8.VOICES 9.金色の時 流れて 0.Licao do Vento 11.歌わないうた 12.月からの祈りと共に 13.Siva〜佇む人〜 14.三日月と私 15.WANNA BE AN ANGEL

デビューから10年、歌手としてソロ活動をすることはあたわなかったものの、アニメやゲームの主題歌、イメージソングなどでひっそりと歌いつづけていた新居昭乃。 これはそんなアニメ系の楽曲の中からビクターでリリースされた音源を集めた11年ぶりのアルバムであり、当時の彼女のベストといってもいいかな。 「風の大陸」「ロードス島戦記」「僕の地球を守って」「マクロス・プラス」などのアニメ作品からの収録で、まぁ、どれだけ知っているかで自分のアニオタ度を計ることができるという作りになっております。 各曲粒ぞろいで、菅野よう子、大島ミチル、萩田光雄、門倉聡といったアレンジャー陣も渋いいい仕事をしていて、個人的にも一番よく聴くアルバム。菅野よう子が五曲も作曲・編曲を担当していて、新居のアルバムの中では菅野色が一番強いアルバムでもあるかな。 ただ、アニメで使用することを前提にした音楽であるので、所々コンセプトが透けて見えるものが多く、それが「ちょっとあざといかなぁ」なんてわたしは思ったりもしますが、余計なお世話?  とにかく鉄壁ではずしがなく、安心して聴けるヤングアダルト向け無国籍ファンタジー風ソングの連打で、 このアルバムで「新居昭乃」という歌手の存在に気づいたアニオタの方も多いのでは。 個人的ベストはリュートの音色が美しい「Adesso e forutuna」、ベートーベンの「月光」な「Moon Light Anthem」、大島ミチルのエスノ魂炸裂な「Licao do Vento」、といったあたり。 このアルバムの成果をもって、彼女はアニメ界のユーミンとして定期的にソロ活動を続けていくようになる。9点。

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 そらの庭  (97.10.22/第71位/0.4万枚) 

1.Reincarnation 2.小鳥の巣 3.空から吹く風 4.仔猫の心臓 5.OMATSURI 6.アトムの光 7.Black Shell 8.Solitude 9.妖精の死 10.人間の子供 11.Little Edie
「空の森」から二ヵ月後にリリースされたオリジナルアルバム。 ちょうど「空の森」と対で、「空の森」が"これまでの新居昭乃"としたら、「そらの庭」が"これからの新居昭乃"っていうことなのかな。 この二作は鳴っている音の感触も近く、まるで双子のようなのだが、ちょっとばかり毛色が違う。 ただ、この作品に関しては、久々のオリジナルアルバムで色々やりたいことがあったんだろうなぁ、という感じで、ちょっと力みが強すぎて、ウームと思う部分が散見される。 「Goddes in the morning」のリメイクの「Reincarnation」は成功しているけれど、どうにも気になる部分が多すぎるなぁ。 拾った子猫が死にゆく様を少女の私が見ているという「仔猫の心臓」にしても、なんか無垢であることがなにか特別な証のように響いたり、 いじめられっ子の内面にのめりこんだ「人間の子供」にしても、ちょっと被害者意識が強すぎて、「誰よりもきれいな目で『ほんとう』を見ている」って、そうかぁ? それって被害者特有の特権意識って感じでちょっと厭だけれども、ってそんなこと考える私の心がすさんでいるだ。きっとそうだ。 今風のオタク少女趣味の公式見解のような作品で、"上野洋子在籍時代のZABADAKとか、坂本真綾とか好きなの"って人には『空の森』とともにお薦めでは。6点。

cover
 降るプラチナ  (00.05.24/第32位/1.3万枚) 

1.スプートニク 2.願い事 3.ガレキの楽園 4.Flower 5.Orange Noel 6.愛の温度 7.Reve 8.音叉 9.赤い砂 白い花 10.降るプラチナ 11.メロディ
3年あいての三枚目。ここから彼女のアルバムは保刈久明との共同プロデュースといっていいかな。ほぼ全曲彼との共同アレンジである。 それにしても、低血圧の歌姫というか、救われない女神というか、死美人の呟きというか、このアルバムのただごとならない薄暗さはいったいなんだろうか。 このアルバムの世界を私は理解できない、といいたいんだけれども、理解できちゃうんだよなぁ、困ったことに。 60年代SF的な"科学が夢を見ていた"時代への郷愁の向こうに、ひとりの孤独な少女が路傍に佇んでいる。 その少女はかつての新居昭乃自身であろう。幼時のトラウマを彼女は静謐な歌にすることで昇華しようとしているのだが、 なぜかその慰撫は、彼女の心を完全に解放しきることができない。どこか薄く曇っていて、透明な壁が一枚隔たっている。 スプートニクのライカ犬の宿命に共振した「スプートニク」、被害者意識の強いモラトリアムのナルシシズムを歌った「ガレキの楽園」(――この曲はいかにも彼女のファンが好きそうな歌だな)、 などなどその世界は徹底していて、特に後半「音叉」から「降るプラチナ」の流れというのは、本当困ってしまう。 触れればその瞬間にほろほろと壊れてしまう、そんな硝子細工のような繊細で悲しさすら感じる美しさなのだが、 ふと我に返って「なんで彼女とトラウマ引きずり出し合戦しなくちゃならんのよ」と困ってしまう。こっちはもう過ぎたことと忘れていたつもりだったのに。 鼻っ柱の強い勝気な小娘風の「Reve」(――神様なんて信じないわ、としれっと言ってのけて可愛らしい)のような歌がもっとあってもいい。それは、なんというか、アルバムの完成度というよりも、彼女自身と聞き手のために、そうあるべき。8点。

cover
 鉱石ラジオ  (01.05.23/第45位/1.0万枚) 

1.Zincite Trance 2.鉱石ラジオ 3.Satellite Song 4.エウロパの氷 5.きれいな感情 6.How about u 7.赤い砂 白い花(marrakesh mix) 8.Trance Transistor Table Radio 9.案内マウス 10.Welcome to Riskcaution Corporation 11.チェコの夢 〜Fall
八年間続いた自身のラジオ番組「ビリジアン・ハウス」から生まれたコンセプトミニアルバム。 これは前作「降るプラチナ」の延長戦といっていい作りだろう。 「ラジオ」という青春の懐かしみを感じるガジェットを通じて、前作と同様の60年代古典SF的な世界観へのノスタルジーをエレクトロニカ的に構築している。 ここにあるのはかつてそこにあり、今は失われた「懐かしい未来」の風景である。 アール・デコそのもののジャケットデザインもこのアルバムにある"かつてのSF的な懐かしさ"を象徴しているといえるかもしれない。 鉱石ラジオが受信したロシアの音楽、地球を巡る人工衛星、木星の衛星・エウロパ、……科学好きの少年のような懐かしい浪漫が広がってゆく。 ブラッドベリやディックの小説を読みながら味わいたい。 突然宇宙空間に放り投げられたような「Welcome to Riskcaution Corporation」から「チェコの夢 〜Fall」のラストの流れは快感。 それにしてもロシアとか、チェコとか、かつての共産圏的なところにイメージが拠っているのは何故だろう。 確かにかつての共産圏の無機質で人工的な社会と当時のSFが描いた近未来的社会ってイメージとしてダブるところが結構あるけれども。 8点。

cover
 RBG  (02.04.24/第35位/1.5万枚) 

1.昼の月 2.さかさまの虹 3.Little Wing 4.黒い種 5.月の家 6.ばらの茂み 7.星の木馬 8.叶えて 9.祝祭の前(RGBmix) 10.花のかたち 11.フォロー・ミー 12.きれいな感情 13.空の青さ 14.白昼夢
「空の森」以来、五年ぶりのアニメ系楽曲のコンピレーションアルバム。 今回は「あやつり左近」「ノワール」「地球防衛家族」「地球防衛企業ダイ・ガード」「星方武侠 アウトロースター」「パルムの樹」「ロードス島戦記」などなどからってマニアックすぎてわからないモノがほとんどだよ……。 これまた「降るプラチナ」以来の系譜で「空の森」と比べて断然薄暗くってわかりやすさがない。なんかこう、記憶の森をかき分けかき分けして、むりやり幼時のトラウマを引きずり出して、愛でているというか。 答えを求めていない、他者を求めていない、息苦しいほど濃密な世界、ひきこもりの見る陰鬱な世界を美しい歌にしてみました、というそんなアルバム。 行き場のないわだかまりが昇華されることなく、ただ、そこに転がっている、という。なんなんですか、これはいったい。 こんなものをアニメに使ってどうしようというんだ近頃のアニメクリエイターはっっ。 「フォロー・ミー」のようなアッパーで可愛らしい歌を歌っていても、なんだか妙にこもっているんだよな。その空には天蓋がある、というか、開放感がまったく感じられない。 童謡のように無邪気な「星の木馬」にしても、どこか音がセピアがかっていて、懐かしいが今は全て失われた風景の歌に聞こえたりもして、怖いです。 各曲のクオリティーは高いし、良質の素晴らしいアルバムと云えば確かにそうなんだけれども、こんなアルバム出してどうするのよ、いったい。という思いは残る。 しっかし、ラストの「白昼夢」は音響効果なんだろうけれども、音飛びしかかっているディスクを無理やり聞いているようで不愉快。一曲まるごとこの効果で持っていくのはやりすぎでしょうよ。9点。

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 エデン  (04.09.08/第35位/1.3万枚) 

1.New World 2.虹色の惑星 3.ルビーの月 ヒスイの海 4.Roundabout Drive 5.Pool 6.N.Y. 7.バニラ 8.夜気 9.パンジー 10.レインフォレスト 11.神様の午後 12.Tune 13.砂の岸辺
沈んだ瞳の向こうに現実がゆれている。掴むことのできない真昼の夢のように現実が漂っている。 わたしはそのむこうへ行くことができないまま、ただじっと見つめている。 ――っていうそんなポエジーなアルバム。 「降るプラチナ」以降、新居昭乃はオタク的な脆弱な虚構ではなく、できうる限り現実を見つめ、その先に強固な虚構を再構築しようとしているように見えるが(――このアルバムではその傾向は「New World」「パンジー」あたりに顕著に出ている)、 やっぱりどこか閉じていて、現実にたどり着けないでいる。そんな印象を受ける。 引きこもりの殻がどうしても壊すことができない。 そうなると俄然前に出てくるのが陰鬱さで、なんというか、生ぬるい絶望感をこれほど味わえるアルバムというのも、珍しい。 衣食住の何もかもがたりているのに、何かが絶対的に足りない。 ただ、心にぽっかりと開いた虚があって、そこからみえる夏空は目が痛くなるほど青く、という。 そんな現代的な欠如意識を図らずも表現してしまっている。救われたくない人の安楽椅子のようなアルバム。 わたしは「バニラ」「レインフォレスト」「N.Y.」あたりに幼時の古傷をかきむしられた。 こんな何もない曠野で、どうして僕は亡くしたものをいつまでも探し続けているのだろう……。9点。


cover
 sora no uta  (05.11.23/第−位/−万枚) 

1. サリーのビー玉 2. 覚醒都市 3. VOICES 4. スプートニク 5. 鉱石ラジオ 6. 昼の月 7. Moon Light Anthem 8. Silent Stream 9. 仔猫の心臓 10. ガレキの楽園 11. Satellite Song 12. 懐かしい宇宙(うみ) 13. きれいな感情 14. 降るプラチナ 15. WANNA BE AN ANGEL 16. 美しい星(sora no uta ver.)
 アルバム未収録曲、新曲を含む20周年記念のベストアルバム。ベスト盤なのにシングルが3曲しか収録していないあたりに彼女の活動が垣間見える。 こういうアーティストのベスト盤って、組みづらいよね。 それでも「マクロス・プラス」で有名なM-3.15、彼女の初期の傑作「美しい星」(「ウィンダリア」EDテーマ)をはじめ、アルバム曲でも「降るプラチナ」「仔猫の心臓」などツボをおさえている。 過度にアニメ・タイアップ系に偏らない選曲でこれは正解。
 このベストにおいても、彼女の芸風の堅牢さはまったく揺るがず。アダルトチルドレンの見る幻影という感じ。デビュー以来ここまで一環としてるのもなかなかできるものではない。 このアルバムもまたひきこもりたい時に最高のB.G.Mとなること間違いなし。 未発表曲「Silent Stream」の「羽根のように触れた Silent Stream 指と指が痛い …… 痛くても手をつないでいよう」この部分、さり気に凄いぞ、おい。
 このアルバムと対になるアルバム未収録のレアトラックを集めた裏ベスト ( ―― レコード会社との契約のなかった90年代前半にとても多い ) なんかが出たら、面白いのにね。 

2007.09.11 追記
2005.08.13
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