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メイン・インデックス歌謡曲の砦>小柳ゆき「Hit on」


彼女に何が起こったか?

小柳ゆき「Hit on」


(2002.02.14/ワーナーミュージック・ジャパン/HDCA-10086)


ひどいなあ……。
ファンというのは非情だなぁ。
もし2年前に小柳ゆき格好いいとかいったやつでこれを見てるなら、何とかしてやれよ。

ふと、先週「Hit on」のレンタル落ちCDが50円であったのでもののついでに買ってみたのだが、なぜ突然彼女が売れなくなったことが皆目見当つかなくて、思わず今まで発売したアルバムを全部中古で買ってしまった。
ついでだからここにすべて購入値段を記すけどファーストの「フリーダム」が800円、セカンドのカバーアルバムが380円、サードアルバムの「エキスパンション」はおいたわしや100円、フォース「マイ・オール」580円。…………。
思わず宇多田ひかる、倉木麻衣、Misiaの中古価格を調べてしまったよ。
その価格差は3倍から、4倍といったところ。
いたたたた。
ここまでの暴落ってどうよ。
位置としては安室・華原・グローブの小室系と同じくらいの価格帯。
完全にオールドファッションで、お店的にはさっさとさばいてしまいたい指数バリバリの価格ですな。

んーーーー。なにがいけなかったんだ、小柳ゆき。
一と月ほど前に出したボーイズ・U・メンとのコラボアルバムもびっくりするほど話題にもならずそして売れていない。
この直近のシングル「Hit on」にしたってアーモンド・チョコのCFとしてプロモCFと連動して腐るほどテレビで流れていたのに、結果オリコン十位以内ぎりぎりランクインで、累積十万枚はいったのだろうか、寂しい限りだ。
若手和製R&B歌姫という、Misiaが道を作り、宇多田ヒカルの出現によって激化したこの潮流の中で、小柳ゆきはビーイング的方法論に則って売り出した倉木麻衣とともに、既成の芸能界・歌謡界にルーツを感じる歌手として、簡単に言えば「和製R&B?つまり和田アキ子ってこと?」みたいな層に訴求し、売上を伸ばし、成功した。プロダクションがバーニング・プロであるのもある種納得であり、多分この路線で適度に変化しながら、やっていって間違いはなかろうと思えた、少なくとも「愛情」「あなたのキスを数えましょう」の2年前には。

正直、テレビで流れた(確か)「エキスパンション」発売後のツアー映像をちらりと見たときからヤバイのでは、と内心思っていた。
ライブなのに全く空気感が伝わってこず、客のノリもいまいちでなんか、妙に白々しかったのだ。
でも、今時分のプロデューサー・プロダクション主導のポップ歌手なんてこんなもんなので、ま、場数踏んでこなれれば変わるだろうし、大丈夫でしょ、と思っていた。
しかし、客はもっとシビアだった。
翌年「DEEP DEEP」「beautiful world」の同時発売にはもう売りあげ実績として完全にレッドゾーンに入っしまっていた。
ともにオリコンベストテンランクインンならず。去年ついた客のかなりがもう逃げていた。
で、そのまま右肩下がりの売上で今に至っている。今では宇多田倉木とともに語られていたことが嘘のよう。

というのが外から見た流れなのだが、で、実際この楽曲「Hit On」を聞いてみてどうなのかというと、そんなに悪くない。
「愛情」がいいというのなら、べつに問題ないんじゃないの。むしろ何が悪いのか、と聞きたい。
わたしはカラオケでこの曲歌うよ、難しいけど。

しかし、だからといって完全擁護ってわけじゃないんだよねぇーーー。
なぁんか、むずかゆい感、とゆーか、気恥ずかしい感ってのがあるのよぉーー。
この「Hit On」の歌詞にしたって、
そばに来て比べてみて あなたの周りの女と一緒にしないで
そういつもみたいに簡単に落とせるわけないじゃない わかっているでしょ?

(作詞 小柳ゆき/作曲 松原憲)

とか、どうよ?
どんだけいい女と勘違いしているんだよーー。
プロモもCFも、「どうよ、わたしいい女でしょ」的にオーラを漂わせていたが、鏡をよく見て判断していただきたい。
正直噴飯モノでしょ。「そこにひとりの勘違い女がいる」という感じで。
べつに彼女が容姿に不自由な人だとかそんなことは言いませんが、似合っていないというか、なんか、猿芝居じみているんだねーー。
でもって、その「猿芝居感」は歌唱をはじめパフォーマンスや衣装など彼女の雰囲気全体 に漂ってているのだからたちが悪い。

そうそう、なんとなく、秋元康プロデュース時の本田美奈子みたいなのよ。
マリリンとか歌ってへそ出して「私はアーティスト」とかいきがっていた頃の。
もっといえばこの「Hit On」て、本田美奈子で言うところの「孤独なハリケーン」的であるとも言える(といってもほとんどの人がわからんわい。つまりはワイルドキャッツ前夜、がけっぷちなのに本人だけは気づかずに突っ走りつづけている状態なのだが、もっとわからんな……)。
本田美奈子も小柳ゆきも実力があることはみとめるけど、その実力の演出方法が問題ありなんだよね。スタッフがあせる気持ちもわかるけど、ここはまあ落ち着けとスタッフにお茶の一杯でも出してあげたくなります。

ま、本田美奈子はその後、舞台に活路を見出したからいいけど、どうするんでしょう小柳ゆき。
今年中の方向転換は必至でしょう。
ただ、長山洋子みたく演歌転向だけは勘弁、あくまでポップスで攻めて欲しいなーー。
あんまりビジュアルにはこだわらずに、歌声も変に凄まずに昔でいえば岩崎宏美あたりの路線で攻めてくれれば一番いいんだけどなぁ。

と思ったら、次曲「Lovin’ you」はナンシー・シナトラのカバーで声も無駄に張り上げず癒し系で攻めてきた。やっぱりね。
とおもったら、これカバーじゃないの??
作曲/渡辺未来 って……。
権利関係は大丈夫かよ。
「パープル・タウン」みたいになっちゃやーよ。



2002.06.21
2002.11.15追記


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