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鬼束ちひろ「いい日旅立ち」カバーに関する自慢


JR西日本のキャンペーンソングとして鬼束ちひろが「いい日旅立ち」をカバーするらしい。

ということでひとつ思い出したことがある。
その昔平岡正明氏は自著「山口百恵は菩薩である」において「『いい日旅立ち』はあたかも筒井康隆著『七瀬ふたたび』の出だしのようで良い」といった趣旨の発言をしていた。
(ちなみに「七瀬ふたたび」の冒頭、ヒロイン火田七瀬は列車に乗っている)

でもって、わたしも以前このページの鬼束ちひろ「Suger high」レビューにおいて「月光」をまるで「七瀬ふたたび」のテーマ曲みたい、と誉めた。

平岡氏の発言と私のサイトのこの発言をこの鬼束の『いい日旅立ち』カバーの企画立案者が知っていたという可能性は百万に一つもなかろう。

が、それゆえに私の見立ては間違っていなかったという思いが強い。
「いい日旅立ち」のカバーを鬼束がするという話題が出たとき、私もいささか驚いたのだが、自分の昔書いた文章と識者の文章を見、なんだ全然つながっているじゃん、と自分で勝手に納得したという、つまりは、自慢の話である。

とはいえ、この楽曲が成功するか否かというのは別の話だ。
「Sign」「Beautiful Fighter」と少々持ちなおした彼女だが、ここで70年代フォークを歌うというのは冒険の感は否めない。
もしかしたら彼女のアキレス腱は「フォーク臭さ」かもしれんという危惧も感じる私なのでとても不安だ。
だって、名前のちひろってさだまさしの唄から取ったんでしょー。
と余計なことも言いたくなる。

ま、ともあれ、あとは聞くしか、ない。


2003.10.05


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