今年もやってきてしまった「ベストテン2002」。 前回のスペシャルの高視聴率に、あやかってほとんど同じ構成で攻めています。黒柳徹子の相手役は安住アナ。 前半一時間、テレビ探偵団風の過去のなつかし映像ネタ(多分収録)からスタート。ここのゲストは松本伊代と南野陽子。 松本伊代のランクイン全曲紹介はありがたい。「恋のKnow-How」なんて、映像が見られるとは思わなかったなーー。ナンノは、やはり「秋からもそばにいて」の歌詞忘れネタ。 これはすっごい覚えている。あそこまで悲惨なのはついぞお目にかかっていないなーー。ま、「ベストテン」以降生の歌番組なんて「ミュージックステーション」しかないからなーー。 しかし、このパート、ちょっともったりしすぎている。年末恒例を視野に入れてか、ネタを出し惜しみしている感があるし、全体的にヌルさ爆発。前回の同パートと比べても悪い。 それにはっきりいって松村邦洋の存在が謎。 お前、テレビ探偵団にも、ベストテンにも関係ないじゃん。 歌わない乃至30日に来られないゲストや名迷場面、黒柳徹子の健康面(年齢からいってさすがに四時間の生はつらいだろう)としての役割はありそうなので、まるっきり潰すのもどうかと思うが、ここは今後改善の余地ありだなーー。 で、本編開始。相変わらず今年も安東アナはのぞみに乗ってます。 この演出は2年続けるものなのだろうか。激しく謎。これは名物「新幹線中継」の再現ってことなのか? だったら歌手を駅で歌わせなきゃーー。 スーパースランプ。2年連続の出場。プレーンなオケセットにアザラシのタマちゃん着ぐるみを配してのいわゆるオトボケセット。悪かないけど、彼らは、正直お腹いっぱいかなぁ。 続けて、本田美奈子。上からゴンドラに乗って登場。金の紙吹雪、女性ダンサーズ、とベストテン的正攻法な演出。演出上イントロを長くするために少し頭のアレンジを変えていたが、これがかっこよかった。けっこう、わくわく感があった。 近頃、たびたびバラエティーなどで「マリリン」を歌っている本田を見ているが、気恥ずかしさのせいか、いつも抜いて歌っている感があった。 しかし、今回は完全に本気モード。腹も出しているし(へそは見えなかった)、それだけでも嬉しい。ただ、声質の変化はどうしようもない。 小林明子。イギリスからの中継。イギリスはやたらまったりで、中継先とスタジオの温度差が……。しかし、今の彼女、芸能人としての華が全くありませんな。カラオケ教室のおばさん状態。 ちなみにこの歌の英語部分の作詞が山口美江っつうのはほんとなのでしょうか。歌唱は口パク濃厚。 ハウンドドック。当時、ベストテンでの歌唱披露のなかった歌をここで歌うというのはどうだろう……。 それだけでいただけない。 森進一。映画宣伝で草(ナギがでない)剛登場。んーーー。クサナギは嫌いじゃないんだけどなぁーー。明らかに意味のないゲストだ。しかもどうみてもクサナギのスケジュール合わせでの早々の登場だし。息子のためならがんばっちゃうか、進一。 氷川きよし。なぜかいまさら「箱根八里の半次郎」。しかも寒い小芝居つき。あ、これは小芝居ネタのための選曲か……。 吉川晃司。やばい。普通にかっこいいと思ってしまった。 開口一番「あなたまた背が伸びたんじゃない」の徹子もナイス。豹柄のコートは上條淳士が描いた「The Gundogs」のジャケットのイメージなんだろうけど、普通にかっこよかった。 パフォーマンスも一番今っぽい感じ。ナツメロ臭はしない。ただ、元アレンジでないからなーー。ちなみにセットも今っぽかった。 中森明菜。相変わらず衣装が凝ってる。メーテルみたいな帽子が「北ウイング」という感じ。セットは滑走路をイメージに飛行機の映像を撮りこんだりと一番豪華。 やはり、彼女はベストテンの姫なんだなーー。歌唱はそこそこ、最後、ちょっとかすれたなーー。 最後の泣こうか泣くまいかという表情がいかにも明菜だった。 ちなみにこの時の巨乳・徹子の衣装。周りの歌手がどう対処していいのか困っている感が漂っていて、いかにもな「ベストテン」。 その衣装を可愛いと言ってのけたのが次に登場した柏原芳恵で「ハロー・グッバイ」。近頃、この衣装よく着てるよなーー。黄色い羽でパパゲーノみたいな。 「BEST HIT TV」も「思い出のメロディー」も、今年歌手として出た番組では必ずこれを着ていたということか……。 歌声、パフォーマンスは当時となんら変わることなし。なぜか芳恵の後ろでは女ピエロが手品を披露。 こういうわけワカンナイ演出がベストテンだよなーー。しかし、この曲本当、無意味の極致のような歌詞だよなーー。好きだけど。 松田聖子は大阪から。うーん。典型的なコンサート・イベントがらみ中継。 ただ、安東アナ。本当に松田聖子へのお土産を忘れたというのならものすごい大チョンボだな。 しかし、やらせにしてはパンチが効いてないしなーー。 どっちなんだぁーーー。 聖子はちょっと口パクっぽかった……。 石川ひとみ。歌前にいきなり寸劇。当時のネタを知らなかった私はポカーーーン。 あとの名迷場面集のコーナーで意図はわかったけど、これは当時を知らない人が見たらかなりシュールだよ。 でもって、セットもシュール。 ノーマルの枯葉セットからだんだんと微妙なワールドへと変幻。 マネキンが実は白塗りの役者というのまでは理解できたが、 アイフルのチワワ、ウルトラマン・コスモスとなると、これは「ひょうきんベストテン」では、と疑いたくなる。 これの演出意図ってなんだったのだろう。 ちなみに石川は歌声は当時のまま、ルックスは可愛いおばさんといった感じで、「アイドルのその後」としては一番いい線。 もんたよしのり。赤坂泰彦がでてきて、「夜もヒッパレ」かとおもった。 甲斐よしひろ。ハウンドドックと共に承服できない。街頭モニタージャックも明らかに企画倒れ。 シャンティー・島谷。もう「亜麻色」はもうお腹いっぱい。来年が本当の勝負でしょう。一発屋になってしまうかどうかという瀬戸際。 八神純子。相変わらず上手い。ただ、また太った? 一時期(90年代前半)スレンダーになったのにねーー。髪は染めないほうがいいかも。なんか近所のおばチャンっぽかった。 あと、キーボートを弾きながらでないので違和感バリバリ。やっぱり弾いて欲しかった。 愛想のない愛娘を出す必然はあったのだろうか……。これは「身内が応援」ネタか……。 あと、フリップによると旦那のジョン・スタンレーはちゃんと弁護士に転職できたみたいで、よかったよかった。 小林幸子。紅白ネタを振ると、ボブ・サップ、Vで登場。イノキボンバイエの宣伝なのだろうが、安住アナの「歌はどうも……というかたは」というコメントはまずいだろう。 サッチーの歌はいつもの通り。紅白の紙吹雪が舞い散る中、安心の歌唱。 庄野真代。女性歌手陣の中では不思議と自然な感じ。すれた感じもけばい感じもないなーー。なんでだろ 歌も当時のままの歌唱力で、石川ひとみと同じくらいの鮮度があった。セットも鏡を使って、ベリーダンサーが踊りといった正攻法で安心できる。 ちなみにここで、小林明子を小林幸子といい間違えたと司会の二人が喧嘩。Vを見直すと安住が「小林あちこ」(?)と滑舌悪くいったのを、徹子が「小林幸子さんじゃ(ないのよ)」とボソッとつぶやく。それを安住は徹子が「小林幸子」と間違えたと勘違い。でお互いがどっちが間違えたとなすりつけあい状態、といった流れ。 この後徹子はどうやら本気でお怒りの様子。二人は気まずーーい、雰囲気に。 しかし安住、大先輩になすりつけるのはどうよ。例え本当に自分のせいでなかったとしてもそこで折れるのが大先輩への礼儀かと。なにをてんぱっているのだか……。 世良正則。今回はアコースティック・バージョン。嫌いじゃないよーー、世良。かっこいい。今回もいい味でした。 ゴダイゴ。んーーー。途中まで西遊記風のメイクで歌う。多分Vで別撮りなのだろうが、変な演出はしなくてよかったなーー。ただ、トミーやスティーブをひさしぶりにみれたのはよかったかも。 で、総評。 前回のスペシャルのほうが面白かったなー。 全体的に二番煎じの感は否めなかったし、しかも出し惜しみしていて、前回の「懐かしさのワンダーランド」って感じにはなれなかったな。 と、気になったのは安住アナ。前回をみるに、ハイテンション徹子に実は全てがどうでもいいと思っている心無い安住アナは久米/徹子以来の最適のコンビかと思ったが、今回はどうにもよくなかった。 安住アナ、疲れてない? 徹子との喧嘩はもとより、なんだか、トーク全体に勢いがなかった。がんばって、徹子にあわせようと無理している感がバリバリ漂っていた。 明菜にも「(男性に触られて)ちょっと気持ち良かったりするんですか」と毒を吐いたと思ったら「私も全然気遣いがなくて……」と呟いて勝手に内省するし。 徹子と比べると、軽い欝なのではと思えるほどだったなあ。 バラエティーでの濫用をはじめ今年頭にはドラマ出演だし、TBSはどうやら本気で安住アナの久米宏化を狙い始めている感じだが、本人が追いついてなさそう。 このままでは、安住アナ、潰れるよなーー。それが不安。 TBSさん、安住アナはそんなキャラじゃありませんよ。考え直して。 来年もあるなら、司会は安住アナでないほうがいいかも。 個人的にはマシュー南(藤井隆ではない)に徹子の相手してもらいたいのだが、局が違うしなぁ……。 |
2003.01.02