メイン・インデックス歌謡曲の砦>中森明菜のカバー・競作作品について


中森明菜のカバー/競作関連作品 一覧

■ 楽曲提供作家によるセルフカバー、あるいは原曲作品
 
 タイトルアーティスト初出アルバム発売日備考
スローモーション来生たかおVisitor83.12.01 
セカンド・ラブ来生たかおVisitor83.12.01 
トワイライト来生たかおVisitor83.12.01 
白い迷い来生たかおLabyrinth84.12.01先行シングル (84.11.01)
まぶしい二人で来生たかおLabyrinth 291.10.25 
1/2の神話大沢誉志幸Collage94.07.21シングルを同日発売
飾りじゃないのよ涙は井上陽水9.5カラット84.12.21New arrengeでシングル化 (02.10.23)
ミ・アモーレ (赤い鳥逃げた)松岡直也ONE LAST FAREWELL85.11.28
UNSTEADY LOVE角松敏生The gentle Sex00.01.19
予感飛鳥涼SCENE88.08.21
Star PilotRCサクセションHEART ACE85.11.21改題 「Sky Pilot」  
先行シングル(85.11.??)
SOLITUDEタケカワユキヒデHello Good night 87.04.30改題 「Don't Open Up To Strangers」
ピ・ア・スタケカワユキヒデDON'T TURN BACK 86.03.31改題 「This Time -It's Forever」
AGAINHIDEKO(あらい舞)哀しみの聖地90.02.21
ジプシークイーン国安わたるBest Hit88.10.21
Wait for meEUROXMegatrend87.03.25改題 「Please Wait for me !」
Back door nightEUROXMegatrend87.03.25改題 「Dream of」
ニュージェネレーションEUROXMegatrend87.03.25改題 「ADULATION」
竹内まりやREQUEST87.08.12シングル化(91.03.25)
OH NO,OH YES 竹内まりやREQUEST87.08.12 
約束竹内まりや「純愛ラプソディー」B面94.05.10 
Modern WomanJeanne MasFemme D'aujourd'hui86.04.??原題 「Femme D'aujourd'hui」
House of LoveMaria VidalMaria Vidal87.??.??
難破船加藤登紀子最後のダンスパーティー84.12.01
AL-MAUJ佐藤隆水の中の太陽87.07.06原題 「デラシネ」
I missed the "SHOCK"Fucci Qumico悲しいライオン 94.07.21 
Dear Friend伊東真由美美人声92.04.22 
二人静 〜天河伝説殺人事件〜関口誠人悪戯91.03.21原題 「天河伝説殺人事件」
先行シングル (91.02.14)
月華梶原秀剛シングルのみ94.09.21 
Tokyo RosewfaceSuper Rock'a Beat03.03.21
優しい関係Brian SetzerIGNITION !01.06.21改題 「Blue cafe」
楽園の女神アルベルト城間LIGHT MY FIRE00.08.19改題 「摩天楼の女神」
祝福ディアマンテスアスーカ99.09.17改題「ALHELI」
初めて出逢った日のように
(赤い花)
パク・ヨンハ期別04.06.16韓国盤発売 03.01.28
「WHO」名義
落花流水林田健司WORKS09.07.01


 中森明菜の作品でひとつ特徴的なことなのだが、楽曲提供者によるカバー作品、あるいは明菜の作品自体がそもそもカバー、というものがデビュー時からとても多い。というわけで、それらを表にしてみた。
 もちろん全ての楽曲を聞いているわけではないし、楽曲収録アルバムもあやしいものがあるが、一応調べがついたものはここに掲載している。間違いやデータ不備の部分など、気がついた点があるかたは是非ご指摘していただきたい。

 明菜がカバーしたとみられるものは、カバーアルバムシリーズ『歌姫』はもちろん(――これは今回は省いた)「難破船」「AL-MAUJ」「初めて出逢った日のように」の3作。
 一方、ほぼ同時期のリリースで「競作」と受けとっていいだろう作品は「白い迷い」、「飾りじゃないのよ涙は」、「二人静」、「月華」(―――「初めて出逢った日のように」も日本盤のリリースを見る限りだと競作の範疇かもしれない)。
 他の作品は全て、楽曲提供者のセルフカバーということになる。
 また、タイトル・詞の一部をかえている曲も散見される。「AL-MAUJ」―「デラシネ」、「Star Pilot」―「Sky Pilot」はタイトルと共に女性視点の詞から男性視点の詞へと変更している。「SOLITUDE」―「Don't Open Up To Strangers」はタケカワユキヒデらしく日本語詞を英語詞に変えている。「二人静」―「天河伝説殺人事件」はイントロの科白の有る無しのみの違いだ。ちなみに松岡直也の「ミ・アモーレ」はもちろんインストゥルメンタル。これってカラオケ?といえなくもない。
 個人的に好きなのは久石譲編曲による井上陽水の「飾りじゃないのよ涙は」、ポールモーリア編曲の来生たかおの「白い迷い」あたりかな。


■ 中森明菜歌唱曲のカバー作品 
     
 タイトルアーティスト初出アルバム発売日備考
スローモーション鈴木トオル
河村隆一
Acid Black Cherry
白雪みぞれ(釘宮理恵)
可憐
evergreen
Recreation
「雪解けの恋心」c/w
94.01.19
06.05.24
08.05.21
08.03.26
先行シングル (93.06.09)



少女ATAK MATSUMOTOTHE HIT PARADE03.11.26歌唱は上原あずみ
セカンド・ラブ伊東ゆかり
徳永英明
稲垣潤一
Touch Me Lightly
VOCALIST 2
男と女
02.12.25
06.08.30
08.11.19


with Yu-ki
禁区あがた森魚イミテーション ゴールド93.11.05 
北ウイングKream
CHINEPHILE
タイムマシンにおねがい
KAYOMANIA
96.10.07
03.12.21
 
飾りじゃないのよ涙は福山雅治
内藤やす子
ノーランズ
JAZZBILLY
村上ポンタ秀一
加藤登紀子
GO!GO!7188
岩崎宏美
CHAGE
島津亜矢
Permanent Fish
The Golden Oldies
SONGS 2
淋しい熱帯魚
CASABLANCA DANDY
MY PLEASURE
SONGS
虎の穴2
Dear Friends 4
Many Happy Returns
BS日本のうたV
City Blue
02.06.26
88.09.21
91.09.21
04.12.22
03.12.03
08.05.07
08.05.28
08.10.22
09.03.25
05.06.22
06.09.20




歌唱は吉川晃司



with 松浦亜弥 佐田大陸


ミ・アモーレ狩人
片瀬那奈
ニュー・ベスト
EXTENDED
96.11.25
04.04.21
シングル (96.05.25)
先行シングル(04.03.10)
予感桃井かおりモダンダード94.06.21先行シングル(94.05.21)
モナリザ中山美穂Virgin Flight86.09.10 
DESIRE高橋真梨子
ノーランズ
赤夜萌香(水樹奈々)
内藤やす子

淋しい熱帯魚
シングル
SONGS
89.05.21
91.09.21
08.10.29

 
鈴木トオル
日野美歌
石川さゆり
マルシア
松原のぶえ
中澤ゆう子
徳永英明
布施明
大橋純子
森山良子
美川憲一
VOICE
ナチュラル
春夏秋秋
あなたの愛につつまれて
名曲選 第6集
中澤ゆうこ 第1章
VOCALIST
Ballade 2
TERRA 2
春夏秋冬
GOLDEN PARADISE
94.09.28
90.06.25
92.05.21
92.05.21
96.10.19
98.12.12
05.09.14
09.04.08
09.06.10
08.03.05
91.06.21
 
TANGO NOIR片瀬那奈EXTENDED04.04.21 
難破船桃井かおりMORE STANDARD93.10.21 
TATTOOデーモン小暮
清春
GIRLS’ROCK
Forever Love
07.01.24
07.11.14

先行シングル(07.08.22)

 こちらはいわゆる普通のカバー作品。以前は松田聖子・山口百恵あたりと比べると中森明菜カバーというのはあまり多くなかったけれども、ゼロ年代に入っての邦楽カバーブームに乗る形で一気に増えている。実力派のベテランシンガーにロック系アーティスト、アニメのキャラクターソングなどなど実に多種多彩だ。
 その中でダントツに多いのが「飾りじゃないのよ涙は」と「駅」のカバーだ。「駅」は以前は演歌歌手によるカバーが目立ったが――演歌界はヒット曲を共有財産化する傾向が強いけれども、「駅」はその枠内にはいったのだろう――これは中森明菜の功績というよりも、セルフカバーした竹内まりやに拠るところが大きいんじゃないかな。中森版と比べて竹内版の「駅」はアレンジ・歌唱ともにかなりドメスチックかつドラマチックな歌謡曲になっているしね。最近は布施明などのボーカル力の高いポップス系シンガーのカバーも目立っている。
 一方「飾りじゃないのよ涙は」は企画色の強いカバーとリスペクト色の強いカバーの両極端に分かれている感じ。吉川晃司の歌う「飾り〜」は彼特有の口先オペラ歌唱が笑える。JAZZBILLYは明菜とも縁のある元MAGICの上澤津孝と山口憲一の新バンド。ジュリーの「カサブランカ・ダンディー」など共に収録されている。あぁ、これ聞いてみてぇなぁ(――さらにこのふたりは、wfaceなるユニット名で「TOKYO ROSE」のセルフカバーもしている)。
 最近多くなりつつあるのが「スローモーション」「セカンドラブ」の来生たかお作曲作品のカバー、普遍性があっていまだ鮮度の高い彼のメロディーは昨今の邦楽カバーにはうってつけなのだろう。
 意外なのがあがた森魚の「禁区」、これがいいんだ。タンゴや戦前歌謡の再現にこだわっていた彼らしく、激情とロマンの香りただよう一品になっている。桃井かおりはなにを歌ってもだるそうな、世の中馬鹿ばっかで疲れてそうな感じで素敵です。彼女が歌えば「難破船」もそんなに可哀想じゃない。
 全体的にアイドル時代の作品のカバーが多く、「DESIRE」以降のセルフプロデュース開始後の、中森明菜の個性と人馬一体となった作品のカバーは避けられがちになっている。


■ すべて中森明菜楽曲のカバーアルバム

● DESIRE / OG’S DEE DEE CREW (91.02.21/TECN-28076/テイチク)
1.SLOW MOTION  2.SOUTHERN WIND 3.Gypsy Queen 4.NANPASEN 5.MEU AMOR E 6.TANGO NOIR 7.TANGERINE SUMMERS (少女A) 8.DESIRE 9.KITA WING

● SAND BEIGE / OG’S (91.10.23/TECN-28110/テイチク)
1.BLONDE 2.TATTTO 3.SOLITUDE 4.Fin 5.十戒 6.I Missed“The Shock” 7.AL−MAUJ 8.LIAR 9.SAND BEIGE


 90年代初頭、A.S.A.Pなるグループがユーミンの楽曲を英語カバーして、30万枚のアルバムヒットを飛ばしたりと、ちょっとした邦楽の英語カバーブームがあった。ノーランズが「DESIRE」の英語カバーを吹きこんだのもその時期。で、そんな折に出されたアルバムがこれ。Part 1のボーカルがPATTY LUND、Part2がシルヴィア、アレンジは幾見雅博という布陣。ハイエナジーなユーロビートアレンジで中森明菜の楽曲が御色直しされとります。
 まぁ率直な意見をいわせていただければ当時よくあった風で他愛のない出来。歌謡曲にも洋楽にもなれずあからさまなバッタモノ臭がぷんぷんとしてますです。とはいえ、これ、ちょうど明菜の歌手休業時に出されたので買っちゃったんだよなあ、Part1は。微かに期待はしたんだけれども、やっぱりダメだった。時期が時期だけに私のようにうっかり手にしたファンも結構いるんじゃないかなぁ。ちなみにpart 1 の英語詞はゴダイゴで有名な奈良橋陽子さん。
 あと、ビクターから「スローモーション〜セカンド・ラブ」なるアルバム(――アーティストは LOVER’S CONCERTO)なるものも出ているがこれは未確認。


2005.04.14
2009.04.12 改訂
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