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さくさくレビュー  82年デビューアイドル組

早見優・石川秀美・松本伊代


80年代アイドルの中核、「花の82年組」特集。といいたいところだが、ひとまず 松本伊代・早見優・石川秀美で、私が持っているアルバムだけのレビューでいきます。
この3人の他、明菜・今日子・シブ・堀ちえみの計7組が82年組トップ集団ってイメージだけれども、明菜は、もう別コーナーでとっくりとレビューしているし除外、シブは男性歌手なので除外、 小泉今日子は最後までこのなかに組みこもうかと迷ったけれど作品数の多さとキャリアの長さで次回に持ち越しで除外。ということでこの面子でひとまず。
え!?堀ちえみ!?
ごめん、彼女のアルバム1枚も持ってないんだわぁ。特に意図的に避けているつもりはないんだけれども。

この3人に共通していえるなと思うところは、シングルのわりにさほどアルバムのセールスは芳しくなかったというところ。
柏原芳恵ほど顕著ではないけれども、ほとんどのアルバムがその時々のシングルセールスの1/3くらいの結果しか残していなかったりする。もちろん早見優『LANAI』や松本伊代『センチメンタル・IYO』といったその法則にあてはまらないヒットアルバムもあるんだけれどもね。
―――ちなみに今日子、明菜はその時々のシングルとほぼ同数から7割くらい、シブとちえみはだいたいシングルの半分くらいのセールスをアルバムで示している。


それにしてもこの3人のレビューを書くにあたって改めて聞いたんだけれども、思うに、この3人ってつくづく80年代!!
あっけらかんとしていて、翳りがないのね―――あ、松本伊代は末期はユーミン路線で「青春の光と影」みたいなことをやっていたけれども、やっぱり、感じが軽いのよ。
日本が最も平和で裕福だった1980年代そのもの、という感じ。バブルに狂騒する以前の長閑ながらも豊かで明るい感じがあるんだよね。 ゆえに、今聞くとあんまりにも無邪気に能天気でちょっとつらかったりするわけで……。
比べて小泉や明菜なんかはこう翳った部分がある――ま、明菜なんかは翳りだらけという感じだけれども、そのあたりがその後の芸能界での立ち位置を含め、分水嶺になったのかな、と。
この3人は80年代の空気にフォーカスを合わせすぎたのかもしれない、などと思ってしまった。


82年組の話ついでにもいっこ。
アイドルマニアのほとんどが忘れてしまっていることだけれども「82年組アイドルはアルバムから火がついた」っていうことを忘れずに書いておこう。
シングルの本格的なセールスは83年になってからの82年組アイドルだけれども、ほとんどのアイドルがシングルでブレイクするより先ににアルバムでベスト10にランクインしたり、と知らないところで軽くブレイクのしてるのだ。

中森明菜ファーストアルバム『プロローグ』は「少女A」発売以前にもかかわらず初登場第5位。その後「少女A」のヒットでさらに売上をどんどん伸ばし結果、45.3万枚と大ヒット。 小泉今日子は「素敵なラブリーボーイ」(最高19位、12.4万枚)リリース直後のアルバム『マイ・ファンタジー』がなんと最高2位、20.7万枚。 堀ちえみも「潮風の少女」(最高27位、8.8万枚)でデビュー直後に出したアルバム『少女』が最高9位で11.4万枚。 石川秀美と早見優はちょっと落ちるがこちらも石川『妖精』が最高13位、6.0万枚、早見『And I Love You』が最高25位、4.5万枚とシングルと相応のセールスでなかなかの健闘している。 もちろんシブがき隊、松本伊代といったデビュー曲ヒット組もファーストアルバムは着実なセールスを叩き出している(――松本伊代「センチメンタル・IYO」18.6万枚。シブがき隊『Boys&Girls』14.3万枚)



とはいえ、これは82年のみの事情で、以後は前述したように、デビュー期の気運を上手く掴んで離さずアルバムセールスを着実に伸ばした組(――中森・小泉)と逃したしまった組(――石川・早見・松本)に別れてしまうわけで。 だからといって、じゃあ、この3人のアルバムは雑で作りが悪いかっていうと別にそんなことはないんだよねぇ。
特に85年以降になると、それぞれがコンセプトを練ったしっかりした作りのアルバムをリリースするようになるし。 ま、売れる/売れないっていうのは、本当、よくわかりません。素人には。


 早見優

cover 音楽活動に関しては結構、色々さまよっていたなぁ、というイメージがある。
デビュー期はイメージを掴みかけたのか、ぼんやりとしたアイドル歌謡でお茶を濁し、 2年目にようやくハワイ育ちの帰国子女のイメージにフォーカスをあわせ「夏色のナンシー」と『LANAI』というヒットを飛ばす。
しかし84年頃には早くも失速、アンルイスをお手本に歌謡ロック路線を目指すものの、本人の気合のわりにどうも成果を得られずそのまま低空飛行。
87年に「ハートは戻らない」の奇蹟のヒットで以後はユーロビート路線に。
90年にレコード会社を東芝に移すが、売上の低迷に方向性を失い、気がついたら歌手活動終了。
現在はママさん歌手としてまた歌い始めているが、子供の情操教育用の英語の歌って……。意味性が見出せませぬ。

80年代の「サンミュージック」所属のアイドルってのはそのほとんどが「松田聖子の呪縛」にかかっていたように見える。岡田有希子のように最悪の悲劇に陥ってしまったものもいれば、水谷麻里のようにさりげなくドロップアウトしたものもいる。 そのなかにあって松田聖子の引力に引きずられることなくアイドルとして成立した早見優はある意味よくやったといえるかもしれない。 そのせいか「ハワイ路線」以外では、彼女のアイドルらしい良さというのがどうにもちょっと希薄に感じる。 それが知名度の割に大ヒットに恵まれなかった要因なのかな、と思う。




cover ◆ Image  (82.11.21/第15位/3.6万枚)
1. アンサーソングは哀愁 2. 今夜からシークレット・ガール 3. キス・ミー・プリーズ 4. 彼ってスリル 5. 週末はあなたと 6. 彩りのメッセージ 7. 7通のラブレター 8. 恋におちないで 9. シクラメンが咲く頃 10. 少しだけオ・ト・ナ
スタッフはまだイメージを掴みきれていない様子。このアルバムの目指す方向は多分「グッバイ・マイ・ラブ」を歌っていた頃のアンルイスあたりだと思うが、悪くはないんだけれども……という感じ。ただ早見優ってデビュー期でも案外歌上手いのね、それにはちょっと驚いた。バラードも案外歌えている。しかし、帰国子女的湿度の低さがどうにもピンぼけな感じなのだが。 シングル「アンサーソングは哀愁」はどことなくバーティーヒギンズの匂い。その中にあってからっとハワイ風味の「今夜からSecret Girl」の路線を伸ばして「夏色のナンシー」がうまれたという感じかな。5点。


cover ◆ LANAI  (83.05.01/第5位/10.2万枚)
1.逢いたい気分 2.Sail In The Sunset 3.Summer Holy Night 4.ロコサーファー 5.Someone's Boy 6.Rainy Boy 7.Still Remember You 8.You're So Shy 9.オレンジ・ムーンの恋 10.Cover The Moon
「夏色のナンシー」大ヒットで、アルバムもハワイ路線を継承。 束の間優と一緒にハワイに遊びに行ったような気分にさせてくれるアルバム。日本人にとってとりわけつながりの深い憧れのリゾート地「ハワイ」を歌謡曲で表現したら、というアルバム。コンセプトに迷いがないし楽曲も粒ぞろい。彼女の初期のアルバムといたらひとまずこれでしょう。「Rainy Boy」「ロコサーファー」「Sail in the Sunset」など名曲多し。 どんなインドア派の野郎もこのアルバムを聞けばテキメン「あぁ、海行きてぇーなぁ」と思うこと間違いなし。8点。


cover ◆ Dear  (87.08.21/第7位/9.3万枚)
1.夏色のナンシー 2.可愛いサマータイム 3.You and Me 4.渚のライオン 5.優のテーマ 6.赤いサンダル 7.真夏のボクサー
ヒットシングルにあやかってA面を「ナンシー・サイド」、B面を「ライオン・サイド」と分けたミニアルバム。曲間に今聞くとかなりファニーな優のトークがはいっていたりと、ファングッズなアルバムといえるかも。茂木由多加の「真夏のボクサー」のピコピコテクノぶりに萌え。5点。


cover ◆ colorful Box  (83.11.21/第6位/6.0万枚)
1. もう一度ハロー 2. Luna 3. AZIES 4. St.Amien 5. スターダスト・ナイト 6. アフターライト 7. ピンク・ショック 8. 白い水平線 9. ティーンエイジ・ブルー 10. 海辺のクリスマス
A面は久保田早紀がめずらしく楽曲提供なんかしている(――「AZIES」のピコピコ打ちこみは久保田ファンとしても意外)。ファンタジックでスペイシーなイメージが強い。これは以前にも以後にもない路線だけれども、悪くないぞ。SFファンタジーをテーマに一枚作ってもよかったんじゃないかな。 一方B面はフツーな感じ。「Pink Shock」の「私の名前はYOUよ、よろしく」ってのには驚いたが。6点。


cover ◆ RECESS  (84.03.01/第5位/9.1万枚)
1. マーメイド 1984 2. 真夏のジェラシー 3. い・き・な・りロックンローラー 4. 渚に Come Rain 5. 抱いてマイ・ラブ 6. 気まぐれボーイハント 7. ポップコーン・アイランド 8. Blue Girl 9. ワンダーらぶ・フォー・ゆー 10. The letter
優のロック化発動。ロックへの手引きは後の八神純子のダンナ、ジョンスタンレー。以降タイトル通りに本当に「い・き・な・りロックンローラー」になってしまう。 また、相変わらずピコピコテクノな茂木由多加の「Mermaid 1984」もアイドルポップという感じでいとおし。早見優は声がべたついてないからコロコロしたチープなテクノポップの音が似合うんだよね。 B面は小田裕一郎がメイン。彼はこの手の当時の2番手アイドルに欠かせない人材。ここでも手堅くまとめています。6点。


cover ◆ MUSIC  (84.12.01/第21位/3.0万枚)
1.麗彩Night 2.あてもないミステイク 3.ALL OR NOTHING 4.BORN TO BE LOVED 5.シンデレラ・スターライト 6.情熱ゾーン 7.哀愁情句 8.Aランクの恋 9.LONELY NIGHT 10.赤いリボンの物語
提供作家は石川優子、チャゲ、村松邦男、杉真理などで、アレンジはほぼ全て伊藤銀次。 いわゆるロック・NM系アーティストからの楽曲提供によるポップンロール(by西城秀樹)なアルバムだが、ちょっとこれはいただけない。NMの中庸的なだらしなさみたいな部分が目立つぞ。 背伸びしたい年頃なのかな。「哀愁情句」はこの流れでは要らないっぽい。5点。


cover ◆ WOW!  (85.05.01/第18位/3.1万枚)
1.Sunrise Bay Cruzin’ 2.波間のTouch 3.くやしいけれどI LOVE YOU 4.ダーリン今をせめないで 5.REMEMBER? 6.MONDAY SHUTDOWN 7.KNOCK KNOCK KNOCK 8.GUZU 9.Tonight 10.PARTY GIRL
「LANAI」再び、と言ってもいい夏向け・海向け一直線なコンセプト・アルバム。アンルイス、原田真二、伊藤銀次らが参加でロックテイストの強いのが「LANAI」との大きな違いかな。 今回もいい感じです。アイドルにおけるオーシャンリゾートアルバムは早見優が元祖だぞ、と。8点。


cover ◆ Kids  (85.08.31/第26位/3.1万枚)
1.PASSION 2.女のハートは右にある 3.His Rain 4.TOY BOY  5.REMEMBER? (PART II) 6.Busted〜Boys  7.Believe  8.Basic Love theme  9.Teenage Blue  10.Back-bay blues 
初の主演映画「Kids」のサントラか? A面が歌モノ、後半がインスト。歌モノが映画で使われたのかどうかはしらないが、全体的にどれも印象薄。「微妙」のひとこと。ほとんどアンルイスの「女はそれを我慢できない」な「女のハートは右のある」の「YOU ! 男らしく 優…抱きしめてよ」には笑った。作詞はもちろん森雪之丞先生です。5点。


cover ◆ TWIN  (85.11.30/第29位/1.6万枚)
1.アバンギャルド・レディ 2.Kiss 3.ME・GA・MIな気分 4.薔薇の秘密 5.夜風とセレナーデ 6.Wanna Chance You 7.ニュートラル 8.HUSH! 9.COOL MAN 10.SOMEBODY TO LOVE
売上低下もなんもその。気合のシングルなしでの攻撃。前半のテンションの高さはなかなかだけれども、後半まで続かなかったかな。「Kiss」のみられるシリアスになっても決して湿っぽくないところが彼女の良さ。歌も断然上手くなってきました。デビューシングルの不安定さが嘘のよう。 大量のパイプ椅子に囲まれているジャケ写はご愛嬌。衣装が中原めいこみたいなのもご愛嬌。7点。


cover ◆ Burning illusion  (86.05.22/第39位/1.6万枚)
1.Burning illusion 2.ダウン・タウン・チャーミング 3.ちょっぴりSilly Boy 4.Kiss me tonight 5.西暦1986 6.アリバイのない女たち 7.Hard luck Woman 8.クライマックス
ロック路線で1番まとまっているアルバムじゃないかな。白井貴子作のハイテンションのタイトル曲になぜかオールディーズな舘ひろし作曲の「ちょっぴりSilly Boy」など。「アリバイのない女たち」から「Hard Luck Woman」の流れはハードボイルドタッチでカッコいいぞ。全8曲とコンパクトながらも、気迫を感じる1枚。8点。


cover ◆ YU'S GOODS  (86.07.31/第49位/1.5万枚)
1.I・KI・NA・RI ROCK'N'ROLLER 2.BORN TO BE LOVED 3.Manatsu no SNIPER 4.SEIREKI1986 5.THE LETTER 6.PARTY GIRL 7.SOMEBODY TO LOVE 8.News ni naranai koi 9.HUSH! 10.REMEMBER?(PART2)
「洋楽みたいな歌謡曲」が早見優のメインストリームというのはよくわかる。だからといって英語詞の曲をまとめたコンピを出されてもどうリアクションすればいいのか。「早見優のアメリカンキッズ」のようなアルバム。ま、ノベルティーグッズですな。4点。


cover ◆ Shadows of the knight  (86.11.29/第50位/0.7万枚)
1.FAKE 2.恋のアクシデント 3.Mr.J 4.キッスは殺しのサイン 5.DON'T YOU KNOW ラストダンスは夜明けまで 6.ロマンスに首ったけ 7.風になれ 8.硝子のトライアングル 9.彼はデリケート 10.手さぐりのDay Break 11.イブまでひとりぼっち
提供アーティストは、辻仁成、松浦雅也(PSY-S)、横山輝一、小西康陽、鈴木雅之(+田代まさし)、佐野元春、立花ハジメなど。 豪華作家陣によるアルバムとなったが、印象は散漫。ロックあり、テクノポップあり、ユーロ調あり、で結局どこに行きたいのか。 ベストアルバムのようなオリジナルアルバム、といえば聞こえはいいが、1曲ごとのテンションはさほど高くなく、B級アイドルのベスト盤といった印象。 ちなみに佐野元春作の「彼はデリケート」はジュリーに提供した「彼女はデリケート」の詞の差替え版。6点。


cover ◆ Get Down !!  (87.08.05/第33位/2.2万枚)
1.LOVE ATTACK 2.FORBIDDEN LOVE 3.THE TRUTH HURTS 4.GET OUT OF MY LIFE 5.COVER UP 6.STOP FOOLIN'AROUND 7.YOU KEEO ME HANGIN'ON 8.THE HEAT OF THE BEAT
dj hondaやTRFのDJ KOOの居た「The JG's」との共同アルバム。名義も早見優 with The JG's。ある程度出来あがったトラックをThe JG'sに渡して大胆なリプロダクションを行なったって感じかな。 かなりエグいミックスも多く、オリジナルミックスがどんなものだったのか知りたい楽曲もちらほら。 全編ノンストップのユーロビートでダンスミックスというプレ・エイベックス的な作品ともいえる。かなり踊れるつくりで歌重視でなく、トラック重視。80'sのアイドル系ユーロビートアルバムのなかでもこのラインは貴重。ひとつの「時代の証拠」として聞いていただきたい。80年代のアイドル歌謡にもこういうのがあったんだよ、と。8点。


cover ◆ YU's BEAT  (87.11.28/第71位/0.4万枚)
1.ハートは戻らない〜Non remix ver.〜 2.COVER UP 3.Burning illusion 4.素顔でニュートラル! 5.PASSION 6.Tokio Express 7.FORBIDDEN LOVE 8.Tonight 〜English Ver.〜 9.Caribbean Night 10.風になれ 11.少しだけFRIDAY KISS 12.西暦1986
「ハートは戻らない」のヒットで出されたダンスポップス・ユーロ調の楽曲を中心にまとめたコンピレーション。アルバム未収録楽曲、新バージョン多し。この時期の優といったらこれで決まりでしょう。バブル期のうすっぺらくも華やかな世界。8点。


cover ◆ Who's gonna come ?  (88.03.25/第58位/0.3万枚)
1.WHO'S GONNA COME? 2.YES IT IS 3.ACTION 4.SHAKE 5.SWEET DIARY 6.GET UP 〜English Ver.〜 7.COMPLEX BREAK OUT 8.CHECKING OUT!! 9.Lonely Liar 10.MR.FORTUNE
ユーロビート路線は彼女に1番フィットした路線かもしれない。リズム感がよいのはもちろん、バイリンガル特有の発する言葉に重さがないところと「ユーロビート」が本質的にもつ無意味性がいい形で融合している。この湿度の低さは彼女でなければ出せないものだと思う。 とにかくカッコイイです。荻野目洋子のユーロビート路線よりもさらにシャープでスリリング。「Complex break out」のようなダンスポップスはもちろん「Sweet Diary」のような甘いバラードも板についている。このアルバムの作曲面での1番の功労者はタケカワユキヒデかな。8点。


cover ◆ Moments  (88.12.04/ランクインせず)
1.COOL DOWN 2.毎日がHONEYMOON 3.ONE NIGHT IN NEW YORK 4.Bad Boy 5.鞄を持った女 6.COOL CONVERSATION 7.THE BROKEN-HEARTED 8.Yesterdey Dreamer 9.MIDNIGHT BEIGE 10.VAMONOS ALA BAILAR 11,BEYOND THE WORDS
前作から引き続き、ユーロビート。ラテンフレーバーをとり入れたりと、ほとんど中原めいこそのものの様相を呈してきている。 楽曲は「鞄をもった女」や「Yesterday Dreamer」のクールネスがとにかく良い。強くて自立していて、ひとりでどこまでも歩いていくような感じ。松本伊代の「Private File」とあわせて聞くと当時のフェミニズムのありようがわかるかもしれない。 作品全体には迷いはないが、売上は地を這い、アイドル時代のラストオリジナルアルバムに。8点。

cover ◆ Yu's BEST  (89.04.08/ランクインせず)
【disc.1】1.急いで!初恋  2.Love Light  3.アンサーソングは哀愁  4.あの頃にもう一度  5.夏色のナンシー  6.渚のライオン  7.ラッキィ・リップス  8.抱いてマイ・ラブ  9.誘惑光線・クラッ!  10.Me☆セーラーマン  11.哀愁情句  12.Tonight  13.HEART WA MODORANAI  14.少しだけFriday Kiss  15.SWEET DIARY
【disc.2】 1.STAND UP  2.PASSION  3.CLASH  4.西暦1986  5.Newsにならない恋  6.Love Station  7.ハートは戻らない  8.Caribbean Night  9.Tokio Express  10.Lonely Liar  11.Get Up  12.Yesterday Dreamer  13.FORBIDDEN LOVE  14.毎日がHONEY MOON  15.BEYOND THE WORDS
 おまけ。82年組ではひそかに中森明菜に次ぐ歌唱力を有する早見優。そんな彼女の89年発売の二枚組ベスト。 デビューから88年「Yesterday Dreamer」までの全シングルがコンパイルされている。
 改めて全篇を聞きなおすとアイドルらしい魅力にあふれている時期が驚くほど短いことに驚かされる。 「夏色のナンシー」〜「誘惑光線・クラッ」までの一年弱しかないんじゃないかな。アイドルポップスの範疇なのは。
 「Me☆セーラーマン」(ミスター・セーラーマン、と読む)なんてピンクレディ顔負けのお子様向けソングをリリースして以降は、一気にアーティスト方向へシフト。 「PASSION」以降は、フツーにガールズロック・ガールズポップとして優秀です。うまい。
 声質といい、ビジュアルといい、パーソナリティーといい、全てにおいて乾いているところがこの人の美点でもあり、欠点。 世間がアイドルに求める部分ってのを彼女はあんまり持ち合わせていないんだよね。 アイドルって、本質的にもっと情緒的で、ベタっとしているものだもの。
 それゆえに「ハートは戻らない」「Get up」のごとき匿名性の強い意味の希薄なユーロビートを歌わせるとベタはまりする。 つるっと耳に入って心地いい。
 その後はというと、平成を迎えると同時に明菜・小泉を除く82年組のほぼ全てが歌手廃業をなったものの、レコード会社を移籍して細々とながらも歌手活動を継続。 今は松本伊代・堀ちえみとともにキューティー・マミーで活動しているが、 マミーのパラパラは、「ハートは戻らない」やバニラ・ブルーなど、早見のユーロ路線を継承しているのでは、キューティマミーの鍵は早見が握っているのでは、というのは考えすぎか。
 あ、「ハートは戻らない」の12inchバージョン、これかなり無茶してます。好き。8点。



 石川秀美

cover アイドルで歌謡ロックといえば石川秀美でしょう。ロックで西城秀樹とアン・ルイスを足して2で割ったような熱いロックの世界。ライバルの早見優は歌謡ロックするには声質がちょっと醒めたようなところがあったし、なにしろ最後にユーロビートに流れたしね。 ということでアイドルの歌謡ロックは彼女で決まりなのです。 とはいえファルセットやささやき唱法もなかなかの味で、先輩の岩崎宏美や河合奈保子のような基礎力はないものの、彼女もテクニックでは結構な力を持っているように見える。――とはいえ、それはあまり一般にアピールしやすい上手さではなかったけれどもね。

彼女はアイドル・タレントとして方向転換をしなくてはならない時期にすみやかに引退・結婚したので、アイドルのその後の迷走の悲惨さというのは彼女に関してはまったく感じられない。
アルバムは、実はどれもこれも一定のクオリティーを持っていて、案外聞けるのよ。これが。飛びぬけた名盤・大傑作はないけれども、どれもこれも佳作、良盤。70〜80点くらいのそつのない出来。。これはアイドルとしての彼女の魅力そのものであったりもして、そこがまたいとおかし。
名刺代わりのようなヒットシングルも主演ドラマもないけれども、アイドルとして実に愛しやすい存在であることは確か。




cover ◆ セミ・スウィート  (83.12.21/第17位/4.8万枚)
1.スターダストトレイン 2.さらってトワイライト 3.私はオ・ト・ナ 4.小雨のイリュージョン 5.窓辺はフルムーン 6.ハッピーステーション 7.噂の二人 8.本気じゃ ダメ! 9.哀しみのブリザード(NEW VERSION) 10.さよならはプロローグ
楽曲の約半数が小田裕一郎。シンセドラムが無駄に主張しまくる「ハッピーステーション」に時代を感じて微笑ましいが、ちょっとつくりとしてはB級感が強いような。秀美は冬向きのアイドルでないから仕方ないといえるが……。「噂の恋人」は微妙に伊代っぽいなと思ったら亀井登志夫作曲、鷺巣詩朗編曲。納得。5点。


cover ◆ Summer breeze  (84.06.05/第10位/5.3万枚)
1.ストロベリー・シェイク 2.はちみつテイスト 3.曇りのちときどき晴れ 4.夏のフォトグラフ 5.空にシュプール 6.微熱・サマーコールド 7.そよ風のエアメール 8.プールサイド・シネマ 9.ワイキキまでSAILING 10.SUMMER RAIN
真夏のわかりやすい清涼感を提供。早見優の『LANAI』と対のような作品にも見える。ラストの「Summer rain」には癒されます。100%アイドル路線はこのアルバムで打ち切りの様子。アイドルらしいまっすぐなボーカルもここで最後と思うと、それはそれでまたいとおかし。7点。


cover ◆ Secret  (84.12.05/第15位/3.5万枚)
1.ハーバーライトにゆれて 2.ロマンチック ハウス 3.RULE 4.ゴーイング ホーム 5.スターデイト 6.ひととき遊戯 7.朝にさよなら 8.サレンダー 9.ミステリーウーマン 10.迷惑なラプソディー
オープニング1発目「ハーバーライトにゆれて」から既に今までのアルバムとは違うことを強烈に主張している。 「あぁ、この歌にそっくりなの、どっかで聞いたことあるんだよなぁ」という石川秀美の洋楽的歌謡の世界をこのアルバムで構築。 歌唱法も「バイ・バイ・サマー」あたりから萌芽を見せていた西城秀樹的テンパリ気味暑っ苦し歌唱へと完全シフト。 秀美にしては珍しく、PANTA、大貫妙子−清水信之コンビやムーンライダース系作家などの非職業作家が参加しているが驚くほどさしたる効果は得ていない。7点。


cover ◆ Happening  (85.06.15/第10位/3.5万枚)
1.Endless Sun 2.赤道直下 3.あなたとハプニング 4.しあわせが半分だけ 5.急ぐべき行為 6.君は渚のオ−プンカ− 7.恋はエゴイスト 8.Main Street Love Cat 9.Night Stranger 10.少しずつアイ・ラヴ・ユー
去年の夏とは一味違うわよ。と秀美自身がいったかどうかはしらない。が『Summer breeze』と同じく夏のアルバムでありながらずいぶんテイストを変えてきた。 『Summer breeze』が『LANAI』だとしたら『Happening』は『WOW』なんじゃないかなぁ。 シリアスで挑発的。爽やかのようで暑っ苦しい、なんともよくわからない秀美的世界。個人的にはオープニング2曲の久石譲のアレンジが好きです。「Endless Sun」の太陽光線に思考が溶解していくような感じとか、「赤道直下」のスリリングさがいいかな、と。「Night Stranger」のニセ洋楽っぷりもカコイイです。7点。


cover ◆ I  (85.12.18/第29位/2.3万枚)
1.赤いスピード・スター 2.EYES 3.愛の素描(デッサン) 4.哀しみのカーニバル 5.印象派 6.Sunday’s Park 7.今・愛になる 8.IDENTIFY〜一つになりたい〜 9.愛の呪文(NEW VERSION) 10.Miss Lonelyの舞踏会
「I(アイ)」。愛の「アイ」、哀の「アイ」、EYEの「アイ」、わたしの「I」、1の『I』。ということで「アイ」づくしのアルバム。シングル「愛の呪文」をはじめ「哀愁のカーニバル」、「今 愛になる」、「EYES」、「Identify ひとつになりたい」 タイトルまでして「アイ」づくし。こういうベタな発注って好きだなぁ。こういうところで1番力を見せるのが、森雪之丞先生であって「時計の針が今日も 午前一時「愛(I)」を指す」(Miss Lonelyの舞踏会)って、無理ありすぎ。そんなこところが好きだけれども。 トータルバランスでいったらこのアルバムが1番なんじゃないかな。7点。


cover ◆ Pastiche  (86.07.21/第37位/1.6万枚)
1.LOVE COMES QUICKLY〜霧の都の異邦人〜 2.CHASING SHADOWS〜退屈なダンス〜 3.EASIER 4.SHOOT SHOOT 5.ONLY A FOOL 6.I LOVE YOU〜瞳の言葉〜 7.BE BOP JUNGLE 8.NIGHT AFTER NIGHT 9.GO STOP 10.TONIGHT IS FOREVER 11.WITHOUT LOVE
タイトルが「パスティーシュ=模倣」というのだからひとまず驚き。今までのパクリ楽曲が確信犯であることをであることを自ら暴露している。 このアルバムはそんなパクリ元さんのところに詫びを入れにわざわざロンドン現地での録音。ペットショップボーイズの一大バックアップのアルバムになった。 とはいえ、秀美の魅力ってのは洋楽をきわめて日本的な形に泥臭く模倣するからいいのであって、これはちょっと洗練されすぎて面白みがない。河合奈保子の『デイドリームコースト』のような成功を目指したのだろうが、これは失敗。6点。


cover ◆ Blanche  (86.12.05/第54位/0.7万枚)
1.危ないボティ・ビ−ト 2.告白500マイル 3.BANDAGE 4.郷愁(ノスタルジア) 5.月の嫉妬(ジェラシ−) 6.野生の白(ブランシュ)7.クリスティ−の恋 8.スキャンダラス・アイズ 9.Get Away 10.冬場面
やっぱり秀美はドメスティックに泥臭くなくっちゃ、ということで国内制作盤。いつもの通りにエロティックな挑発唱法による洋楽的歌謡ロックの世界。 「冬場面」「郷愁」「月の嫉妬」などのバラードも随分こなすようになってきた。 ちなみにこのアルバム、大津あきら、鈴木キサブロー、都志見隆、和泉一弥など、と意外と当時の中森明菜の人材と微妙に被っている。7点。


cover ◆ Sur  (87.07.13/第45位/1.0万枚)
1.いまさらプリ−ズ 2.PLEASURE NIGHT 3.悲しみはテンダネス 4.哀愁にカタをつけろ 5.素敵な勇気 6.愛のデザイア− 7.サスペンス 8.真夏のシリアス 9.CATCH UP THE TIME 10.夜空にDing Dong
バースデイアルバム。とはいえラストに隠しトラックで「Happy Birthday」がちょろっと流れる以外にご祝儀色はなく、いつもの保守的歌謡ロックの世界。 「愛のデザイヤー」以降後半の畳みかけ方は痛快。たださすがにこの路線もいい加減いつまでやるの?と、そんな不安はある。とはいえ、ロックバラードの「素敵な勇気」みたいのは退屈だったりするわけで。安住の地を去るか、留まるか、そろそろ見極めの時期。7点。


cover ◆ Private nude  (88.10.05/第88位/0.2万枚)
1.最後のヌード 2.ナイトキャップにバーボンを 3.BOYS AND GIRLS 4.裸足で散歩 5.背中へ100マイル 6.Quarter Back 7.アフロディーテの罠 8.プライヴェート・ヌード 9.女性のFairly tale 10.リップ・スティック 11.MELLOW MELLOW
全曲Michael Korgenによるアルバム。って、Michael Korgen=馬飼野康ニなんだけれどもね。(――ちなみにMark DavisもJimmy Johnsonも馬飼野康ニだったりする)。
作家陣がバラバラなのが特徴の秀美にあって、ひとりの作家で統一したのはデビュー盤の「妖精」以来。 今回はなぜか後輩の今井美樹や同期の中森明菜の影響がちらほら。「いい女」的演出というか。ただどうしてもギターがうねり出しちゃうと吼えちゃうんだよなあ、秀美は。そこが良さでもあるんだけれども。 もうちょっとだよなぁ、もっとメロウに気だるげに歌ってもいいのになぁ、思ったら次作で解決。7点。


cover ◆ Precious  (89.10.21/ランクインせず)
1.PRECIOUS NIGHT 2.BEAT IN NIGHT 3.愛しさで抱きしめて 4.Tinkerbell Strasse 5.少しはやさしく 6.Myself 7.ロシアンブルーの吐息 8.もっとje-vous-aime 9.BITCH 10.Da!Da!Da?Da!
気合一発な挑発テンパリ歌唱もこのあたりになると絶妙にマイルドな味わいに。それは慣れというよりも、成熟と受け取ったほうがいいかもしれない。 声にまったりとほどよい艶が出てきている。低音も下手に凄まなくても迫力が以前より出てきている感じ。関根安里がさりげにいい曲書いております。音的には歌謡ロックというよりもちょっとユーロ系よりかな。7点。




 松本伊代

cover 「センチメンタル・ジャーニー」や「テレビの国からキラキラ」といった企画色の強いイロモノソングを歌っていた初期の松本伊代もなかなか趣ぶかいけれども、アルバムでも聞きたいなと思わせるようになったのは歌手としてまっとうになった尾崎亜美作品以降でしょう。やはり。 ということで初期作品は持っておりませぬ。

『天使のバカ』からは擬似ユーミン路線でバブル期のOLのペーソスをしっとりと歌いこなすようになった彼女だけれども、セールスにさほど響かなかったのは、やはり初期のイロモノ臭が抜けきれなかったからだと思う。 90年代に入って平松愛理や谷村有美などのガールポップ群が台頭した時、そのひとりとして松本伊代がメタモルフォーゼするポテンシャルは充分にあっとおもうんだよね。 しかし、「センチメンタル・ジャーニー」という楽曲とバラエティー慣れした彼女のキャラクターがそれを阻んだんじゃないかなあ、と。 彼女の代表曲が「サヨナラは私のために」や「思い出をきれいにしないで」でなく「センチメンタル・ジャーニー」であるのが彼女の歌手としての悲劇だとわたしは思う。 歌手としての彼女の真価はアルバム『Private File』や『風のように』だと私は断言したい。歌詞に描かれたヒロイン像を演じるかのように丁寧に歌ったこれらはいまでも充分評価できると思う。
松本伊代の軽い声がその軽さゆえに真に迫って切なく聞こえる。軽い、だからこそ切ない、という。そんな絶妙にハマったプロダクションなのですよ。ホント。




cover ◆ Sugar Rain  (84.03.05/第17位/4.4万枚)
1.ギヤマンドール 2.風にのった日 3.地中海ドリーム 4.オリビアを聴きながら 5.恋のKNOW-HOW(LP未収録) 6.時に愛は 7.(浮気な)Charlie 8.Suger Rain
全作尾崎亜美。少女趣味を技巧で照れ隠しするような亜美の音楽は無意識過剰の伊代のキャラクターと1番相性がいいように見える。「ギヤマンドール」はいかにも尾崎亜美的少女漫画的なドラマチックな楽曲。また「地中海ドリーム」や「オリビアを聞きながら」を無邪気に歌い上げる姿がなかなか可愛らしい。 ちなみにこの時期のディレクターは後の中森明菜でお馴染みの川原伸司さんだったりする。7点。


cover ◆ Sentimental Dance Club (85.08.21/第26位/1.5万枚)
1.八月の光と影 2.PRELUDE〜Last Dance For Loneliness 3.夏草の頃 4.ポニーテイルは結ばない 5.Dancin' In The Heart 6.ペパーミント・ララバイ 7.恋と涙のセブンティーン 8.さよならのサマーデイズ〜Epilogue
全作売野―筒美によるアメリカングラフティ。この時期の売野先生は50〜60年代のアメリカにかぶれていて、チェッカーズをはじめ河合奈保子の『スターダストガーデン』や荻野目洋子『246コネクション』など色々とオーバープロデュースな作品を残しているがこれもそのひとつといえる。 アイドルポップスという果敢無い青春歌謡であればこの路線は誰でもある程度はまるもので、これもなかなかのそつない出来。売野センセのルビ合戦もいつもの通りです。7点。


cover ◆ 天使のバカ  (86.09.05/第33位/1.7万枚)
1.信じかたを教えて 2.天使のバカ 3.言えなくて 4.ルージュの選択 5.不思議なのはサヨならの方法 6.ミスマッチ 7.Swing Swang Swung 8.Kiss And Whisper 9.奇数の恋の物語 10.きれいな涙
松本伊代「目指せユーミン」路線発動。ユーミンのアルバムでいえば「パールピアス」や「DA.DI.DA」あたりのライン。都会でひとり暮しするOLの日常のペーソスの世界。バブル前後のきらびやかで感傷的な少女後期の女性のためらい。これが松本伊代となんともよくあった。 この後はこの路線で一気に駆け抜ける。この作品はサウンドプロデュースは船山基紀、作詞は戸沢暢美(――今井美樹『elfin』や南野陽子『BLOOM』など擬似ユーミンはお手のもの)、川村真澄がメイン。8点。


cover ◆ 風のように  (87.12.16/第67位/0.3万枚)
1.信じ方を教えて  2.星をまねて  3.サヨナラは私のために  4.Too Late Too Young  5.思い出をきれいにしないで  6.それから  7.風の宮  8.硝子のカラス  9.カレードスコープ  10.すてきなジェラシー
川村真澄−林哲司−船山基紀−松本伊代のカルテットによる完璧な擬似ユーミンの世界。「さよならは私のために」で下降しっぱなしだったシングルのセールスも上向きになった。後年バラエティー番組で川村真澄と再会し「この時期の作品は頑張って作った」と松本が述懐したのを見たことがある。彼女のアルバムのベストといってもいいんじゃないかな。8点。


cover ◆ Private File  (89.01.21/第97位/0.1万枚)
1.Private Fileは開けたままで… 2.土曜日のParty 3.短大終わると短い大人の夢を見る 4.バビロン・ホテル 5.有給休暇 6.泣かないでギャツビーII 7.Sonatine 8.ソリチュードにもたれて 9.淋しさならひとつ 10.少しだけ遠くに
どういうアルバムか。「短大終わると短い大人の夢を見る」や「有給休暇」というタイトルでもう全てわかってしまうようなそんなアルバムである。作家陣は入れ替わり立ち変わりであるが、世界観は盤石。小西康陽の曲がいいな。「お洒落にみえて実はしみたっれたバブル期の20代OLのロマンス」というのを忠実に絵描きだしている。8点。


cover ◆ Innocence  (89.10.21/第93位/0.1万枚)
1.異国のオルフェ 2.ソレイユ 3.眠りの花園 4.イノセンス 5.悲しき氷河 6.ジョリ・レード-可愛いブス 7.悲しくてやりきれない 8.千の眼 9.すべては冬の眠り
路線変更を目指そうとしたのか。「異国のオルフェ」「ソレイユ」「悲しき氷河」などのタイトルに後輩・高岡早紀がつき進んでいた異国情緒路線なのか、とおもって聞いてみるとそうといいきれるほどのわかりやすさは音とは感じられず、いつものOL路線に対する色気も絶妙に感じられ、なんとも中途半端な感じ。 作詞只野菜摘が多く手掛けているが、ちょっとフォーカスずれているものが多いような気がする。6点。


cover ◆ Mariage 〜もう若くないから〜  (91.01.21/ランクインせず)
1.きっと忘れるから  2.恋は最初が肝心  3.MARiAGE 〜 幸せになって  4.La Primeur  5.魅惑の扉  6.予期せぬ出来事  7.交通渋滞  8.手遅れの告白  9.カーマイン・ローション
確か松本伊代の長編小説と連動のアルバムであったと思うが、肝心の小説は読んだことがない。 桜沢エリカのイラストレーションもあってか、ここまで行きつくとほとんど「歌う レデイースコミック」という感じすら漂ってくる。 「もう私はそんなにね 若くないし」といって今年の日焼けを諦める「カーマインローション」。こういう些細な現実に折り合いをつけて生きていくところがいかにもありがちでちょっと切ない。7点。



2004.05.10
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